「住宅ローンの返済が厳しくなった」「離婚により売却をすることになった」「転勤で引っ越さなくてはならない」
ローン残高が残っている状態での売却には様々な理由があり、実際にそういった方は少なくありません。
ですが、ローン残高が残っている場合は通常の売却とは方法が少し異なります。
今回はその方法について解説をしていきます。
これから抵当権という言葉が出てきますが、よく分からない!という方は以下を参照してみてください。
https://wpedia.goo.ne.jp/wiki/抵当権
ローンが返せなくなったら、抵当権が設定されている物件を売って回収しますというイメージです。
もくじ
抵当権が設定されていない場合
住宅ローンが残っていても、そもそも抵当権が設定されていない場合は通常の方法で売却が可能です。
多少違うのは価格設定になります。
売る側としては当然、住宅ローンを返済して多少は手元にお金が残るくらいの金額で売りたいですよね。
通常の売却では、売れやすい相場価格で売り出すことが多いですが、この場合はローン残高を勘案して売主様の希望額で売り出すことがあります。
しかし、高すぎる価格設定をしても買い手が見つからないため、不動産会社の担当者と相談をしながら決めていくことになります。
抵当権が設定されている場合
抵当権が設定されている場合は、抵当権を抹消しなければ所有権の移転ができません。
そのため、ローンを返済して抵当権を抹消してからの売却になります。
しかし、売却前にご自身でローン返済をするのはなかなか厳しいという方がほとんどです。
ここが他の売却方法と違う点で、ローン返済をしないと売却ができないため、ローンの残高に対応した価格設定をしていきます。
住宅ローンが残っている場合、売却に関してかかるお金は、ローン残高と諸経費です。
売出価格は、このローン残高と諸経費の金額から決めていくことが多いです。ただし、価格設定については個人の経済状況によって変わってきます。
例えば、売却に関して使えるお金が少ない場合は、ローン残高+諸経費以上の価格で売り出しをしないと厳しいでしょう。
一方で、お金に余裕がある場合は、ローン残高のみの価格で売り出すことも可能になります。
ここは不動産会社の担当者と相談をして決めていくこととなります。
ただし、相場価格から見てあまりにも高い場合は、買い手が付かないことが多いですので、信頼できる不動産会社、担当者を見つけて相談をすることが重要です。
現在は、ネットから一括で複数社に依頼できるサービスがあります。査定価格や担当者の質を比較するのにベストな方法かと思います。
また、不動産会社の仲介による売却と買取では、売却価格が大きく変わってきます。
買取では仲介の7割前後の価格となってしまいます。詳しく解説した記事がありますので、ぜひ読んでみて下さい。
https://commu-life.com/2019/10/30/%e3%80%90%e4%b8%8d%e5%8b%95%e7%94%a3%e5%a3%b2%e5%8d%b4%e3%80%91%e4%bb%b2%e4%bb%8b%e3%81%ab%e3%82%88%e3%82%8b%e5%a3%b2%e5%8d%b4%e3%81%a8%e8%b2%b7%e3%81%84%e5%8f%96%e3%82%8a%e3%81%ae%e9%81%95%e3%81%84/
抵当権が設定されている場合の所有権移転方法
売り出しを始め、買い手が見つかった場合はどのような流れで所有権移転をするのか。
まずは通常の流れを見ていきます。
不動産売買は同時履行が原則ですので、代金の支払いと所有権の移転を同時に行います。
そのため、その場で口座からの振り込みができる銀行で行うことが多いです。
買主様の口座から売主様の口座へ振り込みをして、確認が出来たら司法書士さんが所有権の移転を行います。
では続いて、抵当権が設定されている場合を見ていきます。
と言っても工程が増えるだけで、通常の場合と大きな違いはありません。
違うのは振込後になります。
代金の振り込みと同時にローンの返済を行います。
売買代金が口座に振り込まれて、すぐに返済に充てられるイメージです。
そして、ローン返済が完了したら司法書士さんに抵当権抹消の手続きをしてもらいます。
無事に抹消が終われば、所有権を移転して終了になります。
また、所有権移転が終わる時には、その家を手放さなくてはならないため、新しい住居が必要になります。
依頼する不動産会社が探してくれる場合もありますが、自分で先に探しておきたいという方は、以下のサイトを参考にしてみて下さい。
売却をするうえで重要なこと
抵当権が設定されている場合の売却方法について解説をしてきました。
私自身も何度か経験をしたことがあるのですが、やはり1番重要なのは価格設定です。
ローン残高と売主様の事情等を勘案して価格を決めるのですが、この価格設定をを間違えたら中々売れません。
そのため、複数の不動産会社の担当者の話を聞いて比較することをおすすめします。
担当者を比較するメリットは、価格設定を比べることの他に、信頼できる担当者(会社)を見つけることができるという点もあります。
相場観を持っていて正しい価格設定を提案してくれることはもちろん、高額な資産を任せることになるので、人間的にも信頼できる担当者の方がいいですよね。
そのため、1社のみに依頼をするのではなく、今はネットから複数社に一括で査定を申し込みをできるため、その方法をおすすめします。
また、自宅を売却する場合は、税金の特例が使える場合があります。
知らないと損をする可能性がありますので、確認してみることをおすすめします。
https://commu-life.com/2021/03/16/%e3%80%90%e4%b8%8d%e5%8b%95%e7%94%a3%e5%a3%b2%e5%8d%b4%e3%80%91%e4%bd%bf%e3%82%8f%e3%81%aa%e3%81%91%e3%82%8c%e3%81%b0%e6%90%8d%ef%bc%81%e4%b8%8d%e5%8b%95%e7%94%a3%e5%a3%b2%e5%8d%b4%e6%99%82%e3%81%ae/
https://commu-life.com/2021/04/24/%e3%80%90%e4%b8%8d%e5%8b%95%e7%94%a3%e4%b8%80%e6%8b%ac%e6%9f%bb%e5%ae%9a%e3%80%91%e4%bb%8a%e3%81%95%e3%82%89%e8%81%9e%e3%81%91%e3%81%aa%e3%81%84%ef%bc%81%e4%b8%8d%e5%8b%95%e7%94%a3%e4%b8%80%e6%8b%ac/