不動産の査定

【底地権売却・買取】底地を売却する方法3選!元不動産営業マンが実例から解説!

「借地人が住んでいて底地が売れない…」

「底地を買ってほしいけど分からないことが多すぎる…」

このように底地の悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?

底地を処分したくてもできない状況は、とても深刻であると言えます。

「相場が上がった売り時など、あなたが売却したい時に自由に売れない」というように、あなたの資産であるはずが、自由に売却できないのが底地です。

私は現役で不動産売買の仲介営業をしておりますが、このような事例で相談に来られる方は非常に増えております。

特に旧借地法の底地は、貸主である地主様に不利な内容です。多くの方が困っているのは、正当な理由がなければ契約更新の拒絶ができないことです。

つまり、借地人が住み続けると主張する限り、地主様に正当な理由がないと土地は貸し続けなければなりません。

旧借地法については、以下のサイトに分かりやすくまとめてありましたので、参考にしてみて下さい。

https://www.jinushi.gr.jp/support/shakuti20200107/

一方で、私が相談を受けた地主様は旧借地法で貸していた底地について、売却ができたケースが多かったため、その方法を解説していこうと思います。

本文の前に結論を話すと、

「不動産営業マンに退去の交渉に行ってもらい、退去もしくは借地人に買ってもらう」

シンプルですが、これが売却できたケースの多い方法です。

具体的な内容や、この方法で売却しやすい理由は本文で解説していきますので、ぜひ参考にして下さい。

底地を売却する方法3選

先ほども書きましたが、底地を売却するには、

「不動産営業マンに退去の交渉に行ってもらい、退去もしくは借地人に買ってもらう」

これが売却できる確率の高い方法です。

これから紹介する3つの方法は以下のようなイメージです。

①借地人に退去の交渉→ダメなら②へ

②借地人に買い取りの交渉→ダメなら③へ

③不動産会社に買い取ってもらう

一般的に①から③へ下がるにつれて、売却時の価格も安くなります。

退去ができれば、通常の土地として売れるため、相場価格での売却が可能になります。

それでは、実例も交えてそれぞれの解説をしていきます。

底地から借地人に退去してもらう

少しでも高く売りたい方はこの方法がベストです。

しかし、借地人としては今まで住んでいた家を離れることになるため、快く承諾してくれることは少ないでしょう。

実際にあったケース

旧借地法で祖父の代から土地を貸していたが、自分が土地を相続したことをきっかけに売却することを決意。

・地主様が売却希望であることを伝えて、借地人と退去の交渉

・借地人様は地主様のことを思い、退去することを決める

引越し先は私(不動産会社)が探し、引っ越し費用・解体費用は借地人様負担で退去が成立

このように、土地を自由にできない地主様のことを思い、退去を決断してくださる方もいます。

建物は誰が取り壊すの?

原則は借地人が費用負担をして取り壊します。ただし、急にそんなお金を出せない方も多いです。その場合は地主様が費用負担をすることを条件に退去をしてもらうこともあります。

先ほどのケースのように、引越し費用や解体費用をすべて借地人が負担してくれることは珍しいです。

解体費用や引っ越し費用を地主様が負担することを条件に、退去してもらうケースが多いのではないかと思います。

少し費用負担をしてでも退去してもらった方が、底地のまま売却するよりも高く売れ、手元に残る金額は多くなることがほとんどです。

底地を借地人に買い取ってもらう

借地人が退去をしてくれない場合は、底地を買い取ってもらえないか交渉をします。

この交渉には金額の折り合いがつけば、応じてくれるケースが多いです。

実際にあったケース

旧借地法で親の代から土地を貸していたが、自分も歳をとっているため、また相続が起きる前に処分したい。

・地主様が売却希望であることを伝えて、借地人と退去の交渉

・借地人様は高齢で引越しは厳しく、退去を拒否したが、

借地人の娘さんが底地を買い取ることで合意

私(不動産会社)が仲介に入り、金額の折り合いをつけて底地の売買が成立

借地人が比較的高齢で底地を買い取ってもらうケースでは、資金力のある息子さん・娘さんが買うことが多いです。

実は購入者である借地人のお子さんは、金額面で非常にメリットがあります。

理由は、購入時と売却時の価格差で利益が出ることです。

借地人が底地を買う場合は、以下の理由により、相場価格よりも安く買い取ることがほとんどです。

・税法上、土地に関して借地権割合は30~90%で設定され、土地としての価値が100%でないこと。

・借地人は長年土地の賃料を払い続けているため、100%の価格では公正な取引とは言いづらいこと。

借地権割合について、以下のサイトで分かりやすく解説されているため、参考にしてみて下さい。

https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/baikyaku/bk_knowhow/shakuchikenwariai/

借地人のお子さんが底地を買うことで両親は安心して暮らすことができることに加え、両親が亡くなった後は相場価格で売却ができるため、購入時との価格差で利益も出すことができます。

このような理由で、借地人のお子さんが買い取ってくれることが多いです。

買い取ってもらう金額はどう決めるの?

決まった方法は無く、お互いが合意できる金額で売買をします。

ただし、目安の金額を計算し、その金額を元に折り合いをつけていくことが多いです。

①税法上の借地権割合を相場価格に当てはめて、「相場価格の〇〇%が底地価格」というような計算。

②相場価格から、今まで支払った賃料を差し引いた金額。

このような方法で目安の金額を決めていきます。

底地を不動産会社に買い取ってもらう

最後は底地を不動産会社に買い取ってもらう方法です。

借地人が退去をせず、買取もできない場合は、不動産会社に買い取りを依頼することをおすすめします。

実際にあったケース

旧借地法で親の代から土地を貸していたが、資産整理を理由に、多少安くても売却をしたい。

・地主様が売却希望であることを伝えて、借地人と退去・買取の交渉

・退去・買取ができず、底地買取のできる不動産会社に相談

相場の30%程の価格で買い取りが成立

不動産会社での底地買取は、金額が安くなってしまうものの、売却をできる可能性が高いため、おすすめの方法です。

底地買取をやっている会社は少ないですが、この記事の最後に、対応している不動産会社を紹介してあります。

どんな会社が底地買取をしているの?

大手で底地買取をしている会社は少ない印象です。地域密着型の中小規模の不動産会社や、底地などの特殊な不動産を専門にしている会社に相談をしてみると良いでしょう。

自分で1店ごとに問い合わせをして探すのが面倒な場合は、一括査定を依頼することをおすすめします。

底地売却のためにするべきこと

底地を売却する方法について解説してきましたが、「売却をするためには何をしたら良いのか」解説していきます。

不動産会社へ相談

第一に不動産会社へ相談をしてみて下さい。

まずは、仲介を行う会社に相談をして、退去・借地人による買取の交渉をお願いすると良いでしょう。

そして、退去も買い取りもできないようであれば、底地を買い取れる会社に依頼をします。

以上については、同時進行でも構いません。むしろ、借地人による買取と不動産会社による買取のどちらが高いかを比較するために、同時進行がおすすめです。

貸していた期間や賃料を把握する

借地人に買い取ってもらう金額の目安を計算する際に、今まで受け取っていた賃料を概算で計算する可能性もあります。

その際に、年間の賃料や貸していた期間が分かるとスムーズに進みやすいため、もし分かれば把握しておくと良いでしょう。

※正確に分からなくても問題ありません

底地売却が得意な不動産会社を探す

底地の売却について、実体験を踏まえて3つの方法を解説してきました。

底地を売るためには、まず不動産会社へ相談をすることが、売却への第一歩です。

しかし、今は不動産会社がかなり多いです。

底地の退去交渉や不動産会社による買取を行ってくれて、信頼できる会社をあなた自身で探すのは、なかなか大変かと思います。

そこで、現在は不動産の一括査定サイトがありますので、そちらを使ってみることをおすすめします。

サイト上で、あなた自身の情報や不動産の情報を入力すると、複数の会社に一括で査定依頼ができます。

そのため、時間を節約して多くの不動産会社に売却の相談ができます。

無料で依頼ができるため、下記のおすすめサイトを利用してみて下さい。

借地権、底地、再建築不可、事故物件、任意売却、空き家、共有持分、立退き物件など、一般的には売却しづらい不動産を買い取ってくれる会社のみを扱っています。

買取会社専門の一括査定サイトのため、底地を不動産会社に買い取ってもらいたい方にはピッタリです。

「お困り不動産どうする」

提携している不動産会社は全国で1600社を超え・月間利用者数1万人以上など、実績はトップクラスの一括査定サイトです。

こちらは仲介の不動産会社も含まれているため、退去をして一般売却や借地人に買い取ってもらいたい方におすすめです。

イエウール